ToDo リストを作らないことにした
Published by Hideyuki,
ずいぶん長いこと ToDo リストを一生懸命に作って、スマホと同期して持ち歩いて生きてきました。
iGTD・OmniFocus・Things・Wunderlist・Trello・Google Keep など、新しいのが出たら、すぐに手を出して片っ端から試してきましたが、そのうちに何かとんでもない間違いを犯しているような気がして、じっくりと ToDo リストについて考えてみました。
すると、ToDo リストなんて作らない方がいいんだ!という結論に達したので、その理由を記録しておきます。
実際には、どうしてもやらなきゃいけないことはカレンダーに入れておけばいいようです。
▼ToDo リストはストレスの元になる。
ToDo リストにタスクを追加した時点で、そのタスクは「やらなければいけないこと」つまり義務へと変貌する。ToDo リストに記入した時点でストレッサーになるのだ。
ToDo リストに記すときは経営者の自分で、ToDo リストのタスクをこなす自分が労働者だと考えたとき、経営者と労働者の配分は 50:50 のような気がする。
でも、実際には違う。
ToDo リストへの記入は 10秒もあれば書ける。
実際のタスクを行うには、たぶん平均すると 15分くらいじゃないかな。
つまり、実際には経営者と労働者の配分は 1:90 という配分なのだ。
結局、自ら進んで奴隷になっているようなものだ。
▼そのタスクにどれだけの時間がかかるのかは神にしか分からない
見積時間を記入できるアプリもあるが「だいたい10分くらいで終わるかな~」と見積もる時間は相当のムダ。
10分かなと思ったものが1時間かかったり、30分と思ったものが2分で終わるなんてことはザラにある。
ただひたすらに無意味。
やろうと思っていたのに、時間配分が違ったり割り込みが入って完了できないとき、とてつもないストレスを感じる。
▼絶対に未完了のタスクだらけになる
ToDo リストっていうのは、未完了のタスク置き場なのだから、未完了のタスクだらけになるのは必然。
未完了タスクのコレクションになっていく。
どんどん増えていくので何が重要で何が不要か分からなくなり、いずれ破綻する。
▼絶対に未完了のタスクだらけになる
ToDo リストっていうのは、未完了のタスク置き場なのだから、未完了のタスクだらけになるのは必然。
未完了タスクのコレクションになっていく。
どんどん増えていくので何が重要で何が不要か分からなくなり、いずれ破綻する。
▼すごい人が ToDo リストを使っているという話を聞いたことがない。
スティーブ・ジョブズとかイーロン・マスクとかビル・ゲイツとか。
日本だとひろゆきとか高城剛とか。
明らかにすごい人達は ToDo リストを使っていない。
予定表でスケジュール管理のみをしているようだ。
▼スマホ依存につながる
スマホでちょくちょく確認することが前提なので、用事がなくてもスマホを取り出す悪習となる。結局タスク管理よりどうでもいいことで時間つぶしをしてしまいがち。
▼脳が退化していくんじゃないか
ToDo リストに記入した時点で、もう書いたからと安心してしまう。
そのタスクは何も完了していないのに、もう脳みそで覚えておく必要がなくなる。
だから、脳を使わなくなる。
まだ完了していないのに。
あと、ToDo リストを外部脳とかいって依存しているため、思い出す力が衰えてくる気がする。
▼GTD の脳を外部に出す概念は不正解だと思う
いつもタスク管理を気にしなくちゃいけなくなるし、結局は脳のリソースを専有している。
▼柔軟性とか適応力といったものが失われる
物事は現実世界で発生するので、何かが起きたら対処しなきゃならない。
雨が降ったから延期しようとか、晴れてて気持ち良いからピクニックに出かけようといったこと。
「お父さん、一緒に遊ぼう」と言われたときに「次にやるリストにないから出来ない」というんじゃ、良い父親とはいえない。
リスト上でどんなに計画をたてても、現実に即していない。
▼物事は連鎖的に発生する
物事は連鎖的かつ芋づる式に発生するので、リスト上に書いても意味がない。
例として下に書いてみる。
スマホの充電切れたから、皿でも洗おう → そういえばここが汚れているから拭いておこう → 雑巾を取り替えよう → 洗濯物もたたんでおこう → 疲れたから音楽でも聞いて休もう → このミュージシャンの曲がいいから、他の曲も調べておこう → どこの出身なのか検索しよう → 画像検索で出てきたこの名物が美味しそうだから今度取り寄せよう → ついでに Amazon で買うつもりだったものを買っておこう → この前 Amazon で買ったやつ良かったからブログに書いておこう → ブログが遅いから他のシステムを検討してよう → 本屋にでも行こうか
こういう風に連鎖的に発生していくので、リストを作っても現実的ではない。
▼極限状態ではこれっぽっちも役に立たない
天災や戦争が起きたときに、ToDo リストは何の役にも立たないだろうことは想像に難くない。
▼ToDo リストがすべてになってしまう
ToDo リストを作らないでおけば、ToDo リストには載ってない大事なことが浮かんでくる。しかも気力がみなぎっているので、すぐに楽しんで完了できる。
脳は ToDo リストよりもはるかに優れている。
▼先延ばしにしている可能性がある
すぐに出来るようなことが頭の中に思い浮かんでも、リストに書いておけば忘れないと過信して、結局やるべきことを先延ばしにしているだけという可能性が大いにある。
「あとでやるリスト」になってしまっているだけ。
だから、結局やらないのだ。
▼仏教的に考えれば「いまここ」でやりたいことをやるべきだと思う
今ここで自分が本当にやりたいことをやるべきだと思う。
暑いからアイスを食べたいのであり、寒いから鍋を食べたくなる。
暑いのに鍋を食べたり、寒いのにアイスを食べていたら、ただの苦行だ。
瞬間瞬間でやりたいことは変わる。これは仏教の「諸行無常」であり、不変のものなどこの世に存在しないということだ。
今この瞬間やりたいことは2倍の効率で出来るかもしれない。
今この瞬間やりたくないけどやらなきゃいけないことは、効率でいえば半分に落ちるだろう。
単純計算でも、その差は4倍になる。
いや、実際には 10倍以上になるんだろうと思っている。
また、やりたいことをやったほうが幸福感が高いということも大きなポイントだといえる。
▼ToDo リストがないと自堕落になる?
ToDo リストがないと、さぼってしまったり、管理できない人間になりそう。
でも、さぼりも実はある程度必要だし、あまりにもさぼりすぎて自堕落になってしまうのなら、ToDo リストうんぬんではなく心の問題だと思う。
ToDo リストよりも、瞑想の方が必要かもしれない。
▼中毒性があるのかも
ToDo リストを使わないと決めてから、何かのおりについ ToDo リストをつけたくなる自分がいる。
これはちょっとした中毒性だと思う。中毒性があるもので良いものなんてないんだから、やっぱりタスク管理は良くないんだなと改めて認識した。
▼やるべきときがきたら、どうせやる
新しい住所を暗記しようとタスクリストにずっと入れていたけど、全然とりかかっていなかった。
抜歯で1日だけ入院することになったときに、住所を書類に何度も書かなきゃいけなかったので、自然に覚えた。
これも ToDo リストがいらない理由のひとつだと思った。
▼ToDo リストを作っている時間は最高にムダ
思いついたら書いて、やったらチェックを入れて、リストを見直して。
今思うと本当に貴重な人生の時間を、なんとムダなことにさいてきたのだろうかと思う。
思いついた瞬間にやればいいんだよ。
やる日時が決まっているならカレンダーに入れて通知させれば良い。
今やる気にならないことは、やるべきときがきたらやることになる。
そして、どうせやらないことは死ぬまでやらない。
一刻も早く気付くべき。あぁ、なんで誰もこの事実を教えてくれなかったんだろう。
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